「自分はこの目で見たんだよ。アベベを」。
仕事納めの日、最終聖火コースを目撃したあの方が、ふとそんなことを言いました。
「がっかりだったのよ」
えーそんな(;´Д`)どういうことです?
子ども心に。実際見たときのガッカリ感、ハンパないらしい
大変失礼ですが「がっかりだよ」は子どものいうことなのでご容赦ください。
というか、かつて子どもだった時の感想が正しいですね。
私に至っては「あれ?裸足じゃなかった?」。
そうです。
私は裸足だったと思い込んでました。
記憶って怖い。
「裸足じゃなかったよ」とその方。
「がっかりだよ」。
子ども心はそんなものなのでしょう。
でも、この時のアベベさんは、オリンピックのマラソン種目で、史上初の2大会連続優勝を成し遂げているんですよ。
メディアの罪か、子どもの思い込みか
どういうことかというと、その方曰く「メディアのせい」。
当時のテレビや新聞では、「裸足のアベベ」という逸話が、毎日の様に配信されていました。
実際、私も憶えています。
真相は、公式戦でのアクシデントで、一度だけ裸足で走ったということだったようですが。
当時は面白おかしく報道していたのでしょうか。
裸足になると超高速で走れる奇跡の人、みたいな印象をもたせるお話だったと記憶しています。
子どもだからなおさらです。
目撃した方もそうだったらしく、子ども心に「絶対、今日も裸足だ」と信じて、沿道に観戦に行ったのだと言ってました。
子どもは、裸足で走る超人もしくは偉人を見たかったのでしょう。
連日、テレビがそう言ってましたから。
え?手術してたの!それでも頑張って走ってたんだ
今、ウィキとか読んでいると、いろいろと当時、子どもが知らなかったことがあるのだなと思います。
アベベさんは、オリンピックマラソンの行われる日から6週間ほど前に、手術を受けていたそうではないですか。
盲腸だそうです。
それでも、あのように早く走れていたなんて、本当にスゴイです。
プレッシャーも有ったでしょうに。
そういえば、目撃した方いわく「あ、という間に行っちゃった」のだそうです。
観戦していた沿道の方々も、驚く早さだったのでしょう。
姿が見えて、歓声が響いて、直ぐに目の前から遠ざかっていったそうです。
なにせこの時に、世界最高記録を打ち立てたのですから、早いはずです。
テレビでは、ずっと移動しながら撮影してますから、本当の早さは伝わりませんよね。
リアルに目撃できた知人がうらやましいなぁと、ちょっと思います。