1964年の10月7日、国道を走る聖火リレーを間近に見て、なにより驚いたことがありました。
子ども心に「なんでこんなに人がいるの?」です。
沿道で国旗を振っている方々ではありません。
ランナーを警備している方々でもありません。
リレーの編成は、ランナーだけでもこれだけ居ました
実際、ワクワクしながら聖火リレーを待っていた子どもの私は、ランナーが目の前を通り過ぎる時「?」になりました。
「なんでこんなに聖火走者がいるの?」
子どもからみても、とても奇妙だったことを憶えています。
それは、ランナーの人数でした。
燃える聖火を携えているのは、先頭のランナー一人だけ。
その後に、火が点いていないトーチらしきものを持っているランナー。
なぜ、らしきなのかは後に書きます。
そして、その後に、子どもには数えきれない人数のランナーが、集団で2列になって走ってくるんです。
その集団は、聖火を持って走っている人と同じユニフォームを着ているから、やっぱり聖火ランナーなのでしょう。
当時は数えきれませんでしたが、実際は20人いたそうです。
煙で何も見えないんじゃないの?っていうくらい凄かった
聖火からでる煙は、白くて、多くて。
煙の向こうはなにも見えなくなってました。
後を走っている方が持っているものがなんなのか、分らなくなるほどです。
トーチのようなものと書いたのはそういう理由です。
私には、聖火の後を走っている方が持っているものが、はっきりと見えなかった。
トーチが見えなかったんです。
2階から見ていてもスゴイ煙でした。
この編成、聖火を持っている方が主走者、トーチを持っているのが福走者、後を走る20人の集団が随走者というのだそうです。
実際は、福走者の方より、煙が切れた辺りの随走者の集団の方がよーく見えました。
福走者の方、煙たくなかったのかしら。
コースバレしてしまうかもしれませんが。
私の見ていたコースは正面からランナーが走ってきて、右に曲がっていくコースでした。
丁字路の様になっていたので、2階の窓から真っすぐ走ってくるランナーを見る事が出来ました。
今思えば、ものすごく良い経験です。
今思う、10代の若者をエントリーした理由は?
そう言えば歓声が凄かったですね。
見ていた2階も大騒ぎでしたが、沿道の歓声には負けました。
国旗を振って、ランナーを応援する人々で、まさしく国道沿いは溢れかえる人でした。
日本全国を巡った聖火リレーのランナーが、なぜこんな編成だったのでしょう。
この選出理由も、大人数での編成もちゃんとした理由があったといいます。
この時走った方々は、有名人および最初、最終などポイント以外のランナーは、全員10代の方だったそうです。
なぜなのか?
それは、次代を担う若い世代に良い経験をさせたいというのが、理由だそうです。
だから、10代のスポーツをやっている若者を選出したということです。
なかなかいい理由だとおもいます。
今から50年余前の10代の方といえば、昭和の後期から平成をつくってきた方達ですよね。